作業療法士になるには

作業療法士を目指しているお子様をお持ちの保護者の方へ

結婚などで退職しても再就職しやすい人気の職種

高齢化社会に突入した日本では、福祉施設やリハビリテーションを行う病院が増えて、作業療法士の人員が足りませんでした。 そのため作業療法士専門学校などが多く開設されて、多くの若い人材が作業療法士になっています。 女性にも人気の職業で、国家資格のため結婚や妊娠、出産などを経て再就職もしやすいところも人気です。 職場によっては理学療法士が作業療法を行う場合があり、その逆も多いです。 明確に理学療法と作業療法を区別して行っている病院は、リハビリテーションを行うには最適な環境と言えます。 そのため職場を選ぶときは理学療法と作業療法の区分について、よく訊ねておかないと働き始めてから、境界が曖昧なことで悩んだりします。 実際には同じリハビリテーションを行うという目的が同じなため、理学療法と作業療法、さらに言語聴覚も踏まえて総合的なリハビリテーションを行うことが望ましいのです。

これからの高齢化社会を支える作業療法士の役割

作業療法士の役割は病院だけではなく、福祉施設や訪問介護の場面でもリハビリテーションを行うことです。 理学療法とは違った方法で行うため、 「これがリハビリテーションになっているの?」と言われることが多いそうです。 例えば柔らかい布で作ったボールでキャッチボールをしたり、クレヨンで絵を描いたり、習字で今月の目標を描くなど、作業療法と言うよりはレクリエーションと思われがちです。 しかし日常的な遊びや描いたり投げたりする動作によって、患者が思い浮かべるリハビリテーションは、「辛くて苦しいものだという思いこみを解き放てる」のです。 身体の基礎的なリハビリテーションは理学療法士に任せて、もっと細かい動きを自主的にして貰うことを目標にするとやりがいを感じられます。 理学療法が受け身のリハビリテーションなら、作業療法は患者がやりたいと思えることをリハビリテーションに繋げていけるのです。 そのため理学療法的なリハビリテーションを断固拒否するような高齢者が、習字なら喜んで書いたり、折り紙を折ったり塗り絵をして孫に見せるなど意欲を持って作業を行えるので、患者に近い立場で回復のお手伝いが出来ます。 もう一つ、作業療法士のやりがいとしては、作業療法の中に自分のオリジナリティを出しやすいところです。 例えば握力の弱いAさんのリハビリテーションでは、軽い布製のボールを使うけれど、ある程度握力のあるBさんには少し重さがある、お手玉をつかうなど応用と工夫が出来るところです。 これからも福祉施設や特別支援学校などで、作業療法士の活躍が期待されています。